正月

 やればできるものだ。勝手に想像していた重さより、肩から掛けた紐と両腕で支えたら、意外と重たく感じなかった。ただ、体を傷めては連休明けの仕事に差し障るから、恐る恐る草刈り機を始動した。
 嘗て悲惨な事故もあったせいで安全装置が施されていて、手が離れれば即座にモーターが止まる。ある人に危険と言う概念を植え付けられていたから、そちらの先入観も働いて、より草刈り機アレルギーになっていたのだと思う。
 短い時間使で何となくコツがわかってきて、面白くなった。ただ、きれいには刈れない。まさに虎刈りだ。刈った草を熊手で集めると、残っている草のほうが多い。特に今一番勢いがある草がスギナだから、草刈り機に押し倒されて地面に横たわり生き延びる。凛と立っている草は餌食になりやすいが、地面から生えた柳みたいなスギナは、上手に力を削ぐ。
 結局刈っては集めるを朝から何度か繰り返した。あまり根を詰めてするとどこかの筋肉が悲鳴を上げるから、30分くらいを限度にした。今のところ体に異常はないから、昨日車窓から見つけた草刈に励む人たちの仲間入りができたかもしれない。僕にとって彼らは元気を体現して生き証人みたいなものだったから、今日の経験は嬉しい。
 連休と言ってもどこにも行かないのだから、時間を持て余すだけだ。降ってわいた小さな、それでいて結構不安だった体験が、何もしない苦手な時間から僕を救ってくれた。年に2回も正月はいらない。

 

憲法記念日に各党が談話発表。自民党はトンチンカン、維新と国民民主はクソ。立憲民主党はお上品、れいわ新選組は過激に面白い。作家今一生さんと一月万冊 - YouTube

 

 

笑点

 日曜日の夕方の笑点は、水戸黄門と並んで僕が見続けた番組。
 この日曜日も当然その時刻にはテレビの前に陣取っていた。番組の途中で三遊亭円楽の映像が流れた。リハビリ中と言うから骨格系のトラブルかと思っていたが、たぶん術後のリハビリなのだろう。あるいは強力な抗がん剤で体が弱っているのか。そして一番いやなケースは、病気が進行していると言うもの。
 あまり興味がなかったので、彼がどのようなトラブルで笑点を休んでいるのか知らなかったが、それはそれは気の毒なほど痩せていて、それこそただ歩くだけの訓練のように思えた。そして、笑点メンバーに挨拶を頂いていると紹介されたのが、紙に書いているものだ。それを司会が代読したのだが、映像をわざわざ撮っているのだから、本人の口から言えばいい。それをわざわざ紙で渡したのは、声が出ないのか。
 なんと芸能人は過酷なんだと言うのが僕のその時の印象。闘病姿までを売らなければならないのか。あのやつれた哀れな姿をさらさなければ次の仕事はもらえないのか。所詮テレビ局の商品で、八百屋の店先に並んでいるキャベツやキュウリと同じだ。野菜は安いが彼らのギャラは相当なものだ。ただ違いはそれだけだ。使い物にならなくなるまで使う。死ぬ過程も商材。一見華やかな世界にいても実は哀れなものだ。死ぬ時くらい、そっとしておいてほしいだろうに。人様に憐れんでほしくないだろうに。

 

1ドル200円以上の世界。日本円が本当に崩壊する日。バブル崩壊から無視し続けたツケを遂に払う時が迫っている。いっそのこともっと金融緩和したら?安冨歩東大教授。一月万冊 - YouTube

身軽

 することがないからテレビを見ていたら、京アクセサリーと言うタイトルの番組を「犬あっち行けい」がやっていた。
 京都は、職人たちにより多くの技術が伝承されていて、独特な文化が栄えている。それは映像を見ても、訪れてもうなづける。単語が難しくて具体的にはあげれないが、例えば、色彩鮮やかな貝殻を1mmの厚さに切り取り、それで色々なものに紋様を付けていくような作業が紹介されていたが、時代に合わせてアクセサリーや装飾品に利用され販路を広げている。
 何種類かの伝統工芸を紹介していたが、それに僕が興味を持ったのではない。アクセサリーは勿論、小物と言われるものを、僕は一つも?持っていないことに気が付いた。もし財布が小物なら唯一の小物だが、持っているのは財布と警察でもらったすぐに破れるビニール製の免許証入れだけ。
 身に着けるものなど持ったことはない。腕時計すら50年持っていないのだから、必需品以外持つようなタイプではない。旅行や勉強会で他県を訪ねても、何かを買って持ち帰るような経験は記憶にない。行きも帰りも常に手ぶらなのだから。
 番組を見ていて思わず「よかった」と口に出したのは、僕には処分しなければならないものがほとんどないと言うことだ。現役で着ている衣服、靴、スリッパ。金がなかったから本はほとんど角川文庫、ギターに・・・・もうない、これだけだ。
 この歳になってもまだ、次々に与えられる命題の答えを探す作業に専念しているから、思い出もほとんどない。心のどこかにしまっているのだろうが、ほとんど引き出すことはない。
 これだけ生きていると分かったのは自分の非力だから未練もない。何気なく見た一つの番組が幸運にも自分の身軽さを教えてくれた。

 

ロシア金本位制復活か?プーチン大統領の報道官が発表。同時に、ロシア中央銀行総裁が大否定。大混乱のロシア政府、裏にあるのはプーチンの精神異常か。安冨歩東大教授。一月万冊 - YouTube

 さすが海の町だから漁師の方もしばしば薬局に来る。僕の祖父が漁船相手の鉄工所を経営していたから、もともと縁は深い。もっともそんなことを知っている漁師は今はもう少ないだろうが。
 最近は知床での観光船の事故のことがよく話題になる。僕が教えを乞うから余計その話題になるのかもしれないが、知れば知るほど、あの事故が無謀だったことが分かる。
 やはりこの辺りでは3メートルの波など台風の時しかないと言われた。僕らが子供の時には、海岸までその波を見に行っていた。当時の親は度胸があったのだろう、幼い子供が台風の波を見に海岸まで行っても気にもしなかった。瀬戸内の人間には、めったに見ることが出来ない、恐ろしいまでの波を見るために、強風が吹く岸壁に立ったりしたものだ。瀬戸内海の台風並みレベルとは!全員、観光どころか船酔いだっただろうと、専門家が言っていたのが頷ける。誰かが勇気を出して臆病を演じれば全員亡くならずに済んだろうにと残念だ。
 牛窓の前島のずっと沖に、二十四の瞳で有名な小豆島がある。紅葉がきれいな観光名所の寒霞渓が牛窓からでも見える。なんでも寒霞渓の東か西か忘れたが、どちらかに雲がかかれば、牛窓の海は時化るらしい。そのようなかつての生きた天気予報の知恵も伝承はしているが、現代機器には及ばないと、自嘲気味にある漁師が言っていたが、やはり情報とともに「恐れ」も必須だろう。それがなくては単なる無謀になってしまう。巻き添えを食う人たちはたまらない。

この文章を書いた直後以下のような文章がインターネットに掲載されていた。なぜか最初に沈没のニュースを知ったときから、自分でも不思議なくらい怒りが湧いていた。こんな因縁がそうさせたのだろうか。いわゆる胸騒ぎ。

■小型船舶登録原簿の情報 
いったいこの船はどういった船だったのか。
AERAdot.編集部では、カズワン船体の写真から判読できた船舶番号から、所有権の移転などを記した「小型船舶登録原簿」(原簿)を入手した。
原簿を見ると、新規登録されたのは、この小型船舶登録制度の運用が始まった2002年4月になっている。制度開始と同時に登録された可能性が高く、それ以前の情報は確認できない。
02年4月時点の所有者は岡山県旅客船業を営むA社だった。その後、04年10月に大阪府の個人に所有権が移転。05年10月に、今回事故を起こした「有限会社知床遊覧船」に所有権が移転している。02年の登録時点では、船籍港日生町岡山県)、総トン数19トン、長さ11.86m、幅4.15m、深さ1.52mだった。所有権が移った05年には船籍港斜里町(北海道)に変更。その後、15年に改造され、長さ12.14m、深さ1.62mに変更されている。
さらに編集部では、02年4月以前のカズワンの就航状況を知るという男性(40代、広島県瀬戸田出身)に話を聞くことができた。瀬戸内海の旅客船に詳しいこの男性によると、「カズワンは、瀬戸内海を02年以前から航行していた船でほぼ間違いない」と言う。雑誌「旅客船 207号」(日本旅客船協会)に掲載された1998年10月時点の高速船艇就航状況を見ると、A社の船で、岡山県内の日生~牛窓を行き来する旅客船を確認することができた。総トン数は19トン、船質はFRPで同じだ。旅客定員は79名でこちらのほうがやや多いが、ほぼ同程度の大きさだ。

 

文春砲炸裂!税金4兆円使った東京五輪の公式映画監督に暴行疑惑。河瀬直美監督のは私は腹を蹴ったのではなく足をぶつけただけ、という謎の言い訳。元博報堂作家本間龍・一月万冊 - YouTube

 去年あたりから、大雨になると薬局の東角に滝のように水が落ちてくる。民家のような造ではないので、2階の屋根と言っても結構高い。そこの樋から溢れた水が落ちてくるのだから、結構大きな音もするし、運悪くその下を通る人がいたら足元を濡らす。
 業者に頼んでいたのに一向に見に来てくれない。なんでも高所作業車を手配しなければならなくて、そのレンタル料が5万円以上かかると見積もりをくれていた。素人には手が出ない所だから仕方ないと受け入れていたが、その段取りの悪さに救われた。
 と言うのは一昨日、ドッグパークになんと高所作業車がやってきたのだ。偶然僕がそれを見つけて、ついでに屋根の樋を見てくれないかと頼んでみた。高所作業車は電気屋さんが手配していたみたいだが、二つ返事で引き受けてくれた。予定の仕事を澄ますとやってきてくれて、薬局の目の前で器用に機械を操作しながら、民家なら3階に当たるあたりまで上昇し樋のつまりを見てくれた。なんだか泥みたいなものが詰まっていて、それでオーバーフローすることが分かり取り除いてくれた。
 親切に気持ちばかりのお礼をしたが、一つ発見したことがある。高所作業を安全にするために、4か所を空気圧?で車体ごと持ち上げるのだ。タイヤは地面から離れ4本の支柱で支えられ浮いている状態になる。ああ、これで安定して安全に作業が出来るんだと、まるで幼い子供のような発見をした。こんなに至近距離から作業を眺めるようなことはないので、老いた好奇心が一つ開花した。
車が宙に浮く。こんな言葉が自然に頭に浮かぶようなたわいもない感動。事象一つ一つに種もあり、花も咲く。

 

円安地獄の本質!円安は日本経済にプラスという安倍晋三の大嘘。元日銀白川総裁と大蔵官僚も認める円安はプラスは間違い。円高になると輸出が儲からないも嘘!安冨歩東大教授。一月万冊 - YouTube

仕事以外

 まさか飼い主さんも、そんな早朝に人が中学校の裏門の中に入ってくるとは思わなかったのだろう、遠くからわざわざ「オハヨウゴザイマス」と声をかけてくれた。僕を驚かさないために言ったのだろうが、実はある程度の距離があったのでそんなには驚いていなかった。ドーベルマン君は、堂々たる態度で、僕など完全無視状態だった。それよりもリードを外してもらって解放感に浸っていたのだと思う。ゆっくりと駐車場内を走っていた。
 邪魔をしたのはどうやら僕の方みたいで、僕が駐車場を抜けテニスコートに移ったときには、飼い主さんがリードを付けそそくさと裏門から出て行った。
 その裏門の道路を挟んだところに実はドッグランを作っていて、後はいくばくかの木を植え、真砂土で表面をきれいにするだけだと思うのだが、そこをどうぞと言いかけたがぐっと抑えた。開業まで、ただそこにあるだけ状態なので、自由に使って貰えばいいのだが、何分僕には権限がなくて、やることなすこと反対される。僕ら世代は世のため人の為と言う価値観がまだ残っているのだが、若い世代にはそれがあまりなくて、自分が中心と言うか大切なのだ。
 幸運にも、直接人のお役に立てれる仕事をしてこれたので、多くの方が実践されている「仕事以外」で、せめて最期はお役に立ってみたい。

 

過敏性腸症候群、うつ病のご相談は栄町ヤマト薬局へ

チワワ

先生のブログを先日拝見して、ドッグランを作ることを知りました!素敵ですねー。
うちの14歳のチワワも連れて行きたいものです。

 

 ベトナム人の寮にしていた古民家の裏に広大な荒れ地があり、何年も人の手が加えられていなかったので、イノシシの住処になっていました。夜など時々ベトナム人が遭遇していました。
  近所の方がさすがに耐えられなかったのでしょう、荒れ地の持ち主に草を刈るように注文を付けました。今は牛窓にはいない持ち主がある日草を刈ってくれたのですが、その後の光景が、僕が幼い時に預けられていた母の里の光景にそっくりだったのです。一瞬にして「この土地が欲しい」と思いました。こんなに綺麗な山奥の原風景みたいなものが、目と鼻の先に隠されていたんだと驚きました。農家でない人間が荒れ地にしても農地を手に入れるのは大変でしたが、多くの方の助言があって手に入ることになりました。
  その時の法律的な縛りが、何か事業を行うことでした。そこで自然をできるだけ保存でき、「事業もどき」なものがないかと考えていた時に、娘がドッグパークを思いついたのです。保護犬を3匹育てていますから、社会にもお役に立てれると思ったのでしょう。だんだん完成に近づいていますが、運営の技量はほとんど未知数です。誰がどのように運営するのかもまだ模索中です。
 ぼくが長年この仕事を続けてきて、人が健康に老いていくには、楽しい会話、歩くことが必須だと気が付きました。当然食事なども大切ですが、さすがにそこまでは介入できませんから、どこかのワンちゃんが楽しそうに走り回っている姿を見るために、公園の中を歩いたり、公園まで歩いてきたりをしてほしいのです。
 こんな田舎で調剤薬局ではない薬局が存在しているのは奇跡です。父の代から3代、利用してくださっている方々に、静かなる恩返しです。人様の犬でも可愛いものです。ちょっと頭をなでさせてもらい、ちょっと声をかけさせてもらう。そんな些細な日常で貢献出来たらと思って、実現に向けて進めています。もうすぐ完成です。
 あなたが近かったら、自由に使って貰えるのにね。

ヤマト薬局

 

【街宣LIVE】山本太郎と桜を見る会 宮城県・仙台!(2022年4月25日) - YouTube