鬼が笑う

 さすがに、来年の6月のチケットは買えない。本来なら今年の2月に兵庫県加西市で行われる予定だったのが、6月に延びた。それを今度は来年の6月と言うのだからそのままチケットを持っておくことには抵抗があった。ここはまず現金に換えておく。
 来年のことを言うと鬼が笑うと言うが、僕の場合は腰が笑うか、膝が笑うだろう。ひょっとしたら命まで笑っているかもしれない。だからここはひとまず「ご破算に願いましては~」
 漢方の研究会とかち合わない限り和太鼓のコンサートを最優先にしてこの10年は過ごしてきたから、僕にとっては珍しい行動だ。これで今年に入ってから4回分のチケットがキャンセルになった。よくぞ、1月2月に3つも行っていたのだと思う。毎晩のようにコンサート漁りをしていたのが功を奏したのだが、今はどこを探しても幸運にはぶち当たらない。
 この10年くらいで延べにしたら100回は超えているだろうコンサートを、よくぞ楽しんできたと思うこともあれば、まだまだ足りないと思うこともある。体力に自信がない時は前者で、体力に自信があるときは後者になる。悟りに近づけば前者になり、煩悩に支配されれば後者になる。僕の気持ちは全く自粛していないのに、世の中が過剰な自粛を余儀なくされたことで僕は前者になっている。
 金平糖の国の人たち、こうもりなんて食うなよ!