歌詞

遠い世界に旅に出ようか
それとも赤い風船に乗って
雲の上を歩いてみようか
太陽の光で 虹をつくった
 お空の風をもらって帰って
暗い霧を吹き飛ばしたい

僕らの住んでるこの町にも
明るい太陽 顔を見せても
心の中はいつも悲しい
力をあわせて生きることさえ
今ではみんな忘れてしまった
だけど僕たち若者がいる

雲にかくれた小さな星は
これが日本だ 私の国だ
若い力を体に感じて
みんなで歩こう 長い道だが
一つの道を力のかぎり
明日の世界をさがしに行こう

 再来週の日曜日に玉野教会でパーティーがある。恐らくみんなで歌を歌う時間があると思うので準備をしているのだが、多くの人が知っている歌を毎回見つけるようにしている。ただ、最近、「多くの人」にもばらつきが出来て、圧倒的多数は僕より年上の人たち。その次がここでもベトナム人。後はフィリピン人。
 「僕でも若造」のグループのために今回は、西岡たかしが五つの赤い風船のために作った曲を用意しようと思っているのだが、練習していてどうしても引っかかってしまう箇所が2つある。40年以上前には当然自然に歌っていた超ヒット曲だが、今はその2箇所がくるたびに抵抗がある。それは「だけど僕たち若者がいる」と「若い力を体に感じて」の部分だ。違和感と照れくささが激しく交錯する。その歌詞を口にはできないだろうと常識が言えば、それはあくまで芸術作品だろうと自尊心が言う。どちらも分からないではないが、その歌詞の所にやってくるたびに違和感を覚える。
 果たして当日、歌ってくれる人たちがどのような気持ちでこの箇所を通過するのか分からないが、若々しい女性たちが多いから意外とすんなりと歌えるのだろうか。40年の歳月は果たしてどんな表情をしてお御堂を満たすのだろうか。