皮肉

 困っているのは恐らく僕だけではないだろう。テレビのどこのチャンネルもオリンピック放送ばかりだから、見る物がない。下手をしたらコマーシャルをしているところでチャンネルを止める。皮肉にも一番落ち着く。たまにオリンピックを放映していないチャンネルがあっても、いつものように愚作ばかりだから、見るに耐えない。よくもここまでと思ってしまう。
 そもそも、冬のオリンピックなど、雪も氷も無い国の人間は関心もない。現に同居しているベトナム人の若い2人は、スピードスケート競技を初めて見たらしい。2人で滑っているのを見て外側の人は不利でしょうと言った。その次元の国が地球上半分はあると思う。いやいやもっと多いかな。ヨーロッパとアメリカと北東アジアで競い合っているだけだ。そして、選手はと言うと国の税金でプロ化しているから、応援する気にもならない。だから所詮金持ちの国の選手が強いのだ。今や選手たちは庶民が手の届かないレベルの収入を得ている。要は庶民の税金で好きな運動で金を稼いでいるだけだ。そんな人間をどうして応援するのか僕には分からない。地を這うようにして暮らす人々を応援しなくて、なんであの手の人間を応援しなければならないのか。そういった意味ではいつものようにアホコミの責任は大きい。若者が飛んだり滑ったりするのを延々と垂れ流すより、アベ友や賭け学園で逃げ切りを図ろうとしている悪人を追及しろと言いたい。