名言

 僕は見ていないが、100歳まで生きている人の特集をテレビでやっていたみたいで、さっき妻がその条件を教えてくれた。笑いながら教えてくれたから、よっぽど当たっているか、真反対かだが、僕は運悪く全てに当てはまっている。
 4つの条件は、よく歩くこと よく喋ること よくニュースを見ること、好奇心が旺盛な事だそうだ。あまりのドンピシャに僕も笑いながら聞いた。ただしそれを喜ぶことはなかった。今この文章を書いている時にも嬉しさはない。
 年を取るにしたがって、失うものが正比例して増えていく。その結果、残るものがどんどん少なくなっていく。楽しいこと、輝いていること、楽なことなどがどんどん減り、心配な事、マイナスな事、苦痛を伴うことだけが残っていく。だから100歳が嬉しいなどとは全く思えないし、むしろ戸惑いを覚える。
 もう20年近く歩くことは欠かさない。それ以前はバレーボールをかなりハードにやっていた。1日中薬を取りに来られる人達と話している。テレビを見るのはほとんどはニュース番組だ。好奇心は社会現象一般に向いている。
 典型的な100歳コースを嘆いていると、妻がとても素晴らしい助言をしてくれた。「そんなに100歳が嫌なら、4つのうち一つを止めればいいじゃない」
 なるほど、けだし名言。何を止めようか!

https://www.youtube.com/watch?v=C-_Nd6ZiClo