時間差

 数日前に東京のある方から電話があった。恐らく午後4時を回ったあたりだったと思うが、開口一番「こんばんわ」と挨拶された。それに合わせてこんばんわと言うほど辺りは暗くないから、僕は「こんにちわ」と返事をした。
 会話の内容より、その挨拶がなぜか記憶から消えなくて、悶々としていた。あの時間、牛窓はまだお昼の太陽が昇っていたが、東京はもううす暗くなりかけていたのだろうかと心配になったのだ。もしそうなら僕は気を利かせて「こんばんわ」と返事を返すべきだったのだ。
 インターネトに出ていないことなどないだろうと言う前提で「東京 日の入り時刻」で検索してみた。案の定出ていたが、もうほとんど過剰包装気味だった。と言うのは、東京23区とテレビなどでよく耳にするが、区ごとの日没時間が出ていた。同じ東京で、区ごとに発表しなければならないほど、日の入り時間に差があるのか。
 まあそれはさておき、最近の東京の日の入りは6時半過ぎだ。と言うことはあの時の電話でこんばんわに違和感を持ったのは正しかったのだ。同じくインターネットで調べた僕の町の日の入り時間が7時過ぎだから、20分くらいの差があるみたいだ。
 電話をくださった方の行動パターンが、ああいった挨拶をさせたのだと自分を納得させて、一件落着にした。あのことがきっかけで、東京と牛窓にそんなに時間差がないことが分かった。北海道のニュースを見ていて、もう真っ暗かと思った記憶があるから、東京も同じようなものだと思っていたが、意外と差がないことが分かった。
 ちょっとしたことにこだわり調べてみると、思いがけない知識を得ることがある。今回もそうした一例だ。面倒だと言う理由で調べもしなければ、頭はますます痩せていく。

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