死亡率

 肺がん・胃がん・大腸がんは、日本人男性におけるがん関連死亡原因のトップ3となっている。北里大学の江口 尚氏らは、これらの3大がんによる死亡リスクが高い職業および産業を特定することが、健康に関する社会的マーカーを解明するための第一歩であると仮定し、調査を行った。日本人男性(25~64歳)における3大がんによる死亡リスクの職業および産業別の差異について、2010年の全国職業調査データおよび産業別死亡率データを用いて検討した(調査対象:2,697万4,828人)。    毎日ウツウツと暮らしている人や過敏性腸症候群の方から、仕事を辞めたいという相談を受けることがある。ご本人は心情を吐露しているだけかもしれないが、根がまじめ?な僕は真剣に考えてしまう。ただ僕も何処まで入っていけるのか自信がないので負う責任の大きさに時にたじろぐ事もある。ただし、周囲から余程追い詰められている場合は別として、ほとんど自爆に関しては仕事を辞めるのをもう少し先延ばしにしてもらうことが多い。と言うのは仕事を辞めて、経済的に追い詰められた方が、元々のウツウツや過敏性腸症候群より数段辛いのではと思うからだ。せっかく手にしている働き口を心理的な窮屈やお腹の為に、手放していいのだろうかと思ったりするのだ。その僕の考えにお墨付きを与えてくれるようなデータが出た。以下に載せているガンの死亡率についてのデータだ。このデータは最も多い「製造業」を対照分類としている。

  主な結果は以下のとおり。

<職業・産業別の死亡率> ・肺がんおよび大腸がんの死亡率は、職業別では「行政・管理」、産業別では「鉱業」の男性で最も高かった。 ・胃がんの死亡率は、職業別では「農林水産業」、産業別では「鉱業」の男性で最も高かった。 ・「失業者」の3大がんによる死亡率は、全職業・全産業の中で最も高かった。

<職業・産業別の相対死亡リスク> ・職業別の3大がんによる死亡の相対リスクは、「サービス業」、「行政・管理」、「農林水産業」、「専門職・エンジニア」の男性で高かった。 ・産業別の3大がんによる死亡の相対リスクは、「鉱業」、「電力・ガス」、「水産業」、「農業・林業」の男性で高かった。

<製造業を対照とした職業別の死亡率比> ・失業者:8.07~11.40倍 ・サービス業:2.96~3.65倍 ・行政・管理:2.42~3.49倍 ・農林水産業:2.11~2.49倍 ・専門職・エンジニア:1.99~2.48倍 ・建築・鉱業:1.35~1.61倍 ・営業:1.06~1.29倍 ・運輸・機械操作:1.05~1.31倍 ・事務:0.74~0.87倍 ・警備:0.61~0.79倍 ・運送・清掃・梱包:0.53~0.64倍  

 これを見て早速自分の属するところを探していると思うが、圧倒的に多いのは失業者なのだ。職業や産業別の分類など吹っ飛んでしまいそうなくらい失業者のガン死亡率は高い。悪徳企業でなければ仕事はするべきなのだ。仲間からの圧迫でなく自爆だったら、やはり仕事はするべきなのだ。日々調子の悪さを嘆くことなど比べ物にならないくらいの病気を呼んでこないために。