顛末

 僕がセブンイレブンの肩を持つ必要はないのだが、ある縁で初めて口にしたものがあるのでその顛末を報告。  セブンイレブンに勤めている親しい女性が教えてくれたのだが、そしてその訳は今だ理解できないのだが、何でも新発売の製品は初日の売り上げが大切なそうなのだ。そして彼女がドーナツが新発売になると教えてくれ、そのパンフレットを見せてくれた。それはいつも僕が気になりながら決して買うことが出来ないミスタードーナツを髣髴させるものだった。その元祖ドーナツを食べたことがないから外見でしか言えないが、なんだかべとべと甘いものを塗りたくっているイメージがあり、如何にも「甘くておいしそう」だ。僕は甘党だから、健康志向ではない。それなのに何故買えないかと言うと、セルフか店員に頼むのか分からないことと、いつも行列が出来ていることと、僕ら世代の男性を見かけないことと・・・要は恥ずかしいのだ。食べてみたいけれど食べられない、それがミスタードーナツだ。  そんな話をすると彼女が、実際には僕ら世代の男性が甘いものを良く買いにくると言っていた。如何にも似つかわしくないが、実際には結構な数らしい。だからひょっとしたらセブンイレブンは恥ずかしがり屋の世代を上手く取り込んで、予想以上の売り上げをするかもしれない。と言うのは食べてみてかなり美味しいのだ。姪はもちもちしていると表現した。僕は比較の対象を持っていないので、美味しいと言うしかないが、それよりも売れるだろう、そしてミスタードーナツが潰れるのではないかと経済評論家になっていた。  我が家分と姪の家族分と、かの国の女性達の分合わせて31個買った。かの国の女性に夜、持っていってあげたら今まであげた物の中では一番喜ばれた。珍しくほとんどの人が僕の傍にやってきて、いちいち美味しいと報告してくれた。僕にはそのお礼の丁寧さが「マタ、オトウサンオネガイシマス」に聞こえるが、喜ばれたのだから嬉しいことだ。  セブンイレブンのドーナツは、美味しい、恥ずかしくない、値段も安い、人に上げて喜ばれる。このキャッチコピー、買ってくれないかな!