生態系

 気温が上がって、気持ちよい今日の午後、用事で裏に出たときに、なんとなくぎこちない鳥の鳴き声が聞こえた。ホーホチョピ、ホーホチョピ。駐車場の奥に広がる里山から聞こえる。ほとんどホーホケキョのリズムに近いから鶯だとすぐに分かったが、それにしても下手と言うか、未完成だ。幼い鶯か未熟な鶯か、適当な鶯か分からないが、鶯の面子丸つぶれで、鶯の業界から糾弾されるのではないか。  人間様の世界でも、未熟が増殖していて、もはや未熟を恥じることもないし、未熟に頼らなければならない場合も多いらしい。未熟が標準になると、基準が下がったことになり、国を挙げての劣化と言うことになる。確かな数字は分からないが、印象からして悪いやつは政治屋を筆頭に、教師に警察官・・・となると、ほとんど公の人たちだ。こうなれば、やたら週刊誌が煽っているあの国と同じだ。鳴き声が未熟で、それが可愛かったりする鳥とは違って、人間様の場合は人間の生態系に影響する。悪が栄えて善良が駆逐されれば、精神も物も破壊される。生きづらい世の中なんて真っ平だ。