イグノーベル賞

 今年のイグノーベル賞はもらった。今朝それに匹敵する貴重な経験をした。 テニスコートを歩いていると急に上空をジェット機が通る音が聞こえた。そしてそれが又急に止まった。1秒か2秒と言ったところだろうか。それこそ急だったから空を見上げると、カラスの一群が通り過ぎた。テニスコートのナイター設備よりはるか低いところだからひょっとしたら5メートルくらいの高さだったかもしれない。さすがにジャンプして届く辺りとは言わないが、5メートルもなかったかもしれない。カラスの羽音は時々聞くことがあるが、空気を力強く押し下げる音だからブーンブーンと表現したくなるような音だ。ところが今日の音は明らかにゴーだった。正にはるか上空を、見えるか見えないか辺りを飛び去るジェット機の音そのものだった。  ここは僕も「下学者」の一人として探求心全開だ。どうしてあんな音になったのだろうと不思議だったので飛び去る烏を観察したら、総勢7羽が、結構間隔の狭い編隊飛行のまま羽ばたきをせずに飛び去った。恐らく空気を切る音が重なってあのような音になったのだと思う。 その後10分くらいして、総勢10羽が編隊飛行のまま僕の頭上を南へ飛んでいった。その時はかなり高いところを飛んでいたから、何ら音は聞こえなかった。10匹と多かったから、低空を飛んでくれたら又あのジェットの再現かと思ったが、こちらの思うようには残念ながらいかない。イグノーベル賞をもらうには再現性が要求されるだろうから、まず烏を10羽捕まえること、そしてその次に狭い空間での編隊飛行をさせることが必要だ。 でも僕は出来ると思っている。だって、この国の人達は勤勉で従順で放射性物質を浴びせられ食べさされても、自分の秘密はさらけ出しても国(金持ち集団)の秘密には口を出させられなくても、自分より国(金持ち集団)を大切にすることを疑わないくらい頭が・・・いいのだから。