合い言葉

 連休前だからだろうか、今日は薬局を訪れてくれる人も、漢方薬を郵送する人も多く、結局クロネコの集荷に合わず、1日遅れになってしまう人が数人出た。来月からの市民病院の調剤が重なればどうなるのだろうと少しばかり不安なのだが、同じ不安を持っていてくれる人が少なからずいる。  ある若いお母さんが、近所のスーパーで娘に会って不安を口にしたらしい。分業が始まると、今までのようにゆっくりと相談に乗ってもらえなくなるから残念というのだ。僕はゆっくりと相談に乗っているつもりはないから、相手はそう感じてくれたんだと意外だったが、もしそのことに価値を置いてくれているならそのことは特に大切にしなければならない。もっとも僕のは相談なんて高級なものではなく、雑談レベルだから、いつ何時でもOKなのだが、そのいつでも暇状態がなくなれば、今まで利用してくれていた人達に大いなる不快感を与えてしまう。  合い言葉は、今までの人を大切にする。それが出来なかったところは、自ずと業態が変わっていっている。僕が大切にしてきたもの、娘夫婦が大切にしていこうとしているものをゆめゆめ無くさないようにと肝に銘じているこの頃だ。