大和くん

 ついに出来た、僕の冠番組が。いや違った、冠商品が。その名も「大和くん」 キャッチコピーは「毎日食べると元気になる」「牛窓発 ここにしかない」「心と身体が喜ぶパン」「ひとつ工房オリジナル 乳酸球菌入りフランスパン風食パン 数量限定」 以上で分かるように、牛窓の山の上にあるひとつ工房という名のパン屋さんが、僕のために?パンをひとつ開発してくれた。今日初めてお目にかかったのだが、6つ切りの食パンで、中央に大きく「大和くん」と商品名が入っている。さすが漢方を頑張っている薬局に似つかわしく健康志向この上ない。少々ハーブの香りでも入っていればもっと僕の色が出るのだが、それでは売れないかもしれない。まだ袋のまま机の上に置いてあるので、この文章を書いたら早速頂いてみようと思うのだが、ほとんど共食いになりそうだ。ただ、まさに僕を真似て作られたかのように、上品で奥ゆかしく知性的で、整った風貌からはほのかに気品さえ漂うそのパンを食べるのはもったいない。永久凍土の中に閉じこめて、何万年の時を経させたいものだ。  と言うくらい僕は思い入れが激しいのだが、そもそもどうして「大和くん」なんて名前を付けてくれたのだろう。どうせなら「福山くんとか」「綾瀬くん」の方が売れそうなのだが。  もし食べてみたい方がおられたら是非牛窓の山の上の「ひとつ工房」さんへ。