脱法

 これだけマークされるようになると、僕も御法度の裏街道で生きていけるかもしれない。 最近、北海道の方に送っている漢方薬がX線検査で引っかかり、立て続けに航空便として拒否された。「急遽鉄道便に変わりましたから1日到着が遅れます」と言う案内がしばしば入る。一昨日も同じような連絡をクロネコヤマトの方から頂いたので「どうしてでしょうね」と質問してみた。すると担当者の方が「荷物にハーブと書いているからではないですか。最近やたら問題になっていますから」とやや口ごもりながら教えてくれた。  僕は漢方薬を送るときに、薬のイメージを配達員に持たれないようにしばしばハーブと書いて送る。健康食品と書いて送ることもあるが、僕自身が健康食品なるものをあまり信用していないから抵抗があり、何となくまだ自然な感じのするハーブと書くことが多い。薬と言う文字を見れば配達員が、荷物を受け取る人が病気と理解してしまうこともあるのではと懸念してのことだ。  ところがさすがにこのところの脱法ハーブ人気の煽りを受けて、そうした気遣いが裏目に出たのだろう。だからといって合法ハーブと品名を書くわけにも行かないし、新しいアイデアをださなければならない。僕は脱法ハーブがどのくらい危険なのか知らないが、何十年も政権を独占していた党や、毎日体の中に取り込まされた放射能被爆している人達を簡単に見捨ててしまった今の政党が、如何にも合法を気取っていても並の脱法ハーブどころではない危険性や犯罪性を秘めているか知っている。  脱法ハーブなんかよりはるかに恐ろしいのは、如何にも合法かのように振る舞える権力を持った輩の脱法だ。