完治

ヤマト様 お世話になっております。今日、何か必要なものはないかと電話で話している時、「薬はどうする?」と聞くと、「なくてだいじょぶ。」とのこと。「大学で、回りがみんな俺よりずっと頭いいから、どうせって思えるから、よけいな緊張しなくて済んでる。センター試験の話になって、俺の点数友達にに言ったら、『よくそれで入れたなー』って言われた。」と、電話口で明るく息子。「そんなことカミングアウトできる友達ができたんだ!」と驚く私に、「俺、大学入ってから性格めちゃめちゃ変わったと思う。ホントに、いままで、緊張しっぱなしだったんだって、よくわかった。今日、息子と話していて、自分の心が自分の体を痛めつけてしまう病が本当にあって、息子はそういう病気だったんだということを、やっと、心の底から理解できました。中学3年生の頃、「こんなオナカの体に産んで欲しくなかった」と言われました。電車通学に耐えられないと、受験校への進学をあきらめた息子に、何とか健康を取り戻して欲しいと日々願ってきました。応援して下さったすべての人々に感謝です。症状を和らげ、支えて下さってありがとうございました。「完治」と思っていいんですよね。同じ病で苦しんでいる子供たちが、迷わずヤマト先生の門をたたくことを祈っています。

ハイ、完治です。  肉体的には恐らく人生で一番充実した日々が送れる年齢ですから、青春期特有の考えすぎ病から脱皮できたらそれで完成です。ちょっとした不安が異常増殖するのがあの年代の特徴で、大なり小なり誰もが通る道だと思います。ただ、如何にも情報不足の年代ですから、そのちょっとしたことでも大いなる不幸と勘違いしてしまい、そしてそのありふれた不幸さえ自分が選ばれし人のように思えてしまうのです。ちょっと誰かにその不安を漏らしてしまえばすむことでも、その小さな弱点を見せることすらはばかれてしまうのです。 なんとも無意味で非生産的な時間を引き受けてしまう青年が、いや大人の中にも沢山います。僕は、私は、こんな弱点を持っていると一言誰かに言ってしまえばすむことに対して、一人で立ち向かっていってしまうのです。その時に本当は専門家などというものはいらないと思います。友人や知り合いのおじさんやおばさんでよかったのです。口に出しただけで悩みは軽くなるのですから。下手に専門家に相談して悩みの代償に、抗ウツ薬や安定剤を出されていたら、次なるテーマとしてそこから脱出できないと言う新たな悩みが生まれます。僕はお母さんが、そう言った専門家でない僕に接触して下さった勇気が彼を完治に導いたのだと思っています。僕は、彼が友人に自分の弱点や苦手なことを正直に照れながら笑いながら白状している姿を想像してとても嬉しく思います。誰もがその事に気づけば、こんなに息苦しい世の中が変わってくると思うのです。人は基本的にはハンディーを持っている人には優しいと思うのですが、人の倫理までいつの間にか経済が支配するようになって、経済活動を行っている大人達が、平気で意識するとしないにかかわらず子供達を蝕んで来ました。決して我が子には出来ないようなことを、子供という消費者に経済活動と言う名で強要しているのです。  過敏性腸症候群という一つの病気?をとってみても、作られた病気だと思ってしまいます。辛かった数年間が、今後の彼にどの様によい影響をもたらしてくれるか測りしれません。教科書も社会も宗教までも教えてくれなくなった人としての持つべき視点を彼は身をもって掴んだと思います。いつかどこかで、それが生かされる日が来ます。そして今度は彼が人様のお役に立てれる立派な人生を歩みます。  僕は正しく生きようともしなかったし、より良く生きようともしなかったですが、強者が君臨する構図は常に否定してきました。それは嘗て青春の落とし穴に落ちてもがき苦しんだ日々があったからです。  もう一度彼に贈ります。今なら彼に分かって貰えるかもしれません。「人生はダラダラと続いている冗談なのさ、それもとびっきりたちの悪いやつさ」 ヤマト薬局