関東

 牛窓を8時過ぎに発てば、その人の住む街に午後2時頃着けるらしい。色々時間を調べているようだがその辺りに落ちついたのだろう。僕は直接タッチしていないから詳細は分からないが、過敏性腸症候群で悩んでいる人に直接会いに行くらしい。僕に体力と時間があれば同じような行動をとれるが、現在の僕にはどちらもない。会って情報を一杯集め、より効果を出せるように工夫出来るのがいいに決まっているが、今の僕には、関東以東は遠すぎる。  娘はまだ処方を決定する能力はないが、自分が過敏性腸症候群を克服した経験を持つから、会う人は僕よりも寧ろ娘の方が役立つかもしれない。治るってことはどういったものかはっきりと彼女なら話すことも示すことも出来るだろうから。関東地方のかたで、僕の薬を飲んでまだ治っていない方。もし娘に会って見たいなら連絡をして欲しい。娘は一人で行くから今回は女性だけに限らせて欲しいが。  僕の次女軍団の中の一人は偶然岡山県の人で、漢方薬は直接取りに来る。2週間分ずつ渡すが、娘に一つだけ質問をして帰っていく。僕は内容を聞かないようにしているから、何を話しているのか全然分からない。徐々に改善して来た彼女は、やりたいことを見つけて、今日誰にもまだ明かしていない「最近やっと見つけた、やりたいこと」を僕に教えてくれた。3年間専門学校に通い、医療人の仲間になりたいと教えてくれた。高校を卒業してから、おそらく一番避けたい空間の中に叉帰って行くということだ。折角見つけた夢を、過敏性腸症候群なんかで失なって欲しくない。ある講習会で一日中教室にこもれたお蔭で彼女はその夢を見つけた。ちなみに彼女が教えてくれた学校のホームページを見てみると、求人はなんと80倍だった。数年間のブランクがあるから、入試の難易度は分からないが 彼女が選択肢をどんどん自由に広げていってくれていることが嬉しかった。