広告

インターネットに広告を貼り付ける(バナー?)のが収益源になるというから不思議に思っていた。何故なら僕はその種のものを覗いたことがないから、他の人も同じだと思っていた。ところがつい・・・やはり効果覿面なのだ。  気がついたら背後に妻がいて「何を見てるん?」と不意打ちを食らった。それこそバナー広告の甘い言葉に釣られて、クリックを繰り返していたのだ。見てはいけないものを見ていて見つかった。子供の時にはやった流行歌の中にこんな歌詞があった。「あら、見てたのね~」正にその状況だ。  僕が画面に見つけた魅力的な言葉は「普通免許でハーレーに乗れる」と言うものだった。原付を若い時には乗っていたが、事故を2度経験してから乗るのを止めた。その後、もっぱら車だったのだが、高速道路でオートバイなどを目撃すると「乗ってみたいな」といつ思っていた。何度かこのコーナーで書いたことがあるが、僕が遣り残したこと、未練たらたらなのはこのバイクと和太鼓だけだ。もう完全に諦めたものが簡単に手に入る?それも腰が悪くて倒れたハーレーなど起こすことが出来ないに決まっているのに「倒れないハーレー」がある?まさに僕のために貼り付けられたような広告だ。  そのハーレーは三輪車で、バックも出来る。だから、倒れることもないし、押すこともないのだ。腰痛持ちの僕でも乗れる。後ろの荷台の様な所を隠せばハーレーそのもので格好もいい。仕事の合間に盗み見しては夢を膨らませていた。そんなときなのだ不意打ちを食らったのは。  夕食時、その話をすると、オートバイで有名なかの国の次女三女はかなりの興味を示した。ハーレーと言う名前は知らなかったが、インターネットで見せると「かっこいい」と声をそろえていた。そして「お父さんがほしいのはこれ!」と言って三輪車を見せると2人同時に噴出した。「子供のですか?」「介護の車ですか?」その後は3人による罵声を浴び続けた。  なんでも、その3輪車の購入者はやはり年齢が高いみたいで、50代60代、最高年齢は78歳らしい。その気持ちはよく分かる。僕など購買層から言うと中堅どころかもしれない。あわよくば乗ってみたい。娘達が「オトウサン、このオートバイ高いですか?」と尋ねるから「きっと高いと思うよ、100万円位するのではないの」と答えるとびっくりしていた。そこで実際に買うとなったいくら位するのだろうと値段も調べてみた。するとなんと450万円だった。これじゃ、ハーレーではなくて、「アーレー」だ。