従順

東京電力福島第一原発事故の損害賠償費用は、原発を持つ東電以外の電力会社も一部を負担している。家庭の電気料金でまかなっている7社について、朝日新聞が取材を元に国の家計調査を当てはめて試算したところ、1世帯(2人以上)あたり年約587~1484円を負担している概算となった。家庭の負担額は料金内訳が書かれた検針票には示されておらず、利用者の目には届かない。国の試算で、賠償費用は7・9兆円にのぼる。うち5・5兆円分について、東電の負担に加え、他の電力会社も「一般負担金」として、原発の出力などに応じて負担している。7社は東京、北海道、東北、中部、関西、四国、九州の各電力。」朝日新聞  よかった、中国電力は入っていなかった。原発を持っているからいつか他に変わりたいと思っているが、今現在、東電の事故の賠償費を肩代わりさせられていないことがわかってほっとしている。何で東電や背後にいる政治屋や利権会社たちの尻拭いを国民がしなければならないのだ。あれだけの土地や仕事や家屋を奪い、地域を壊し、国土の一部を使えなくした奴等がのうのうと生きていて、それらを奪われた人間達が身銭を切らなければならないのだ。水戸黄門に毎回登場する「お代官様」のやりたい放題を良くぞ国民は許していると思う。番組に登場するあの惨めな民百姓が現代の自分達だとは気がつかないのだろうか。  自分は他の人間よりは高貴だと、だから人々が額づき、恐れおののいてくれないと居心地が悪い人間が、大手を振って歩く時代になった。今のうちに止めておかないとこの国には前科があるからいとも簡単にそれを繰り返す。正義の為に身を挺する人間が少なくなったから、奴らの思いのままだ。自分の子や孫が、命まで操られるようになるまで気がつかないおめでたい人間の為に、気色悪い時代にされてはかなわない。  アメリカもたいした国ではないが、少なくともカルタにたてつく人間やマスコミがある。太鼓もちだらけのこの国とは違う。きゅうきゅうで暮らしている人でさえ従順な不思議な国だ。