選択肢

 選択肢は4つあった。一つは国会前、一つは福山、一つは高松、一つは姫路。そして結局決めたのは姫路だった。東京はさすがに日帰りする体力がない。明日が休日なら十分可能性はあるが、さすがに明日から仕事だと、想像しただけでも怖くなる。福山は、牛窓岡山県の東部にある分、西の県境を越えてすぐと言われても結構遠い。高松は、同じ趣旨だが、今日の目標にはカウントされないみたいだから見送った。フェリーで行けるから好きな街ではあるのだけれど。そして結局姫路に決めたのは、カウントされるだろうし、意外と近いからだ。  どうしても100万分の1にならなければならないと思った。前日妻にそのことを言うと、妻もそうなりたくて、結局は100万人分の2は我が家だ。息子や娘にそれとなく明日は姫路にこういう理由で行くと言っても興味を示さなかったのは世代の差か、知識の差か。  2時間近く確かに姫路駅の北側にプラカードを持って立ち続けていて同じような印象を持った。駅から城のほうに向かう人、あるいは城のほうから駅に帰ってくる人達がひっきりなしに200人が持ったプラカードの垣の中を歩くが、配られるチラシを受け取る人は3割くらいだったろうか。40年前にはもっと過激に同種の行動をしていたが、穏やかな訴えに対しても無関心に通り過ぎる人が多かった。「その無関心こそがアホノミクスがやろうとしている犯罪を助けるんだ」と、真っ先に徴兵されそうな若者達を見ていて情けなくなったが、僕ら世代より上の人が多かった参加者の忍耐強さに考えさせられた。「無教養な貧乏人が真っ先に殺される、それはあんただろう」とマイクを持たせてもらって訴えたかったが、忍耐強さの前では如何にも幼稚で、足をひっぱてはいけないから自重した。  攻められたらすぐにポンポンが痛くなるお坊ちゃんだから、ぜひ100万人を突破して引導を渡したかった。

戦争法案廃案!安倍政権退陣! 国会10万人、全国100万人大行動! (兵庫県姫路市