返事

 いつものように返事を差し上げた方から、「素敵なお話をありがとうございました」と言うような返事を頂いた。過敏性腸症候群のお世話をさせていただいている人によく飲んでいただいている僕のある二つの処方(肝っ玉を強くする処方と、どうしても超えることが出来ない壁を越えることができるようにする処方)の違いを教えてくださいと尋ねられたので、具体的な例を参考に(登場人物は必ず許してくれる)書いただけだ。数日前に頂いた返事だったのだが、誉められたので読み返してみると、他の人にもこの説明をしておくべきだと思ったので、この場で披露する。

 高速道路やトンネルを運転すると血の気が引いて失神しそうになるお母さん。PTAの会合などにも出ることが出来ませんでした。勿論仕事も出来ません。薬局に来ても目はキョロキョロ、態度はオドオド、この人に使ったのが肝っ玉をつける処方です。今は一人で遠くから薬を取りに来ます。念願の○○の仕事もしています。人生相談にしばしば来ます。いまはまるで娘みたいです。彼女のエピソードですが、コンビニの前でしゃがみこんでたむろしている若者たちに、注意したらしいです。その時にいった言葉「先生、肝っ玉がつく漢方薬はもういいです」

貴女みたいにいろいろなことができている方に、この処方は必要ないかなと思ったのです。むしろただ一つのことを超えることが出来なくて苦しんでいる、それは心の中の壁ですが、それを違う角度から眺めて解決できる柔軟さをつけることが出来たら治ると思うのです。いわば思い込みを解決する処方と言っていいかもしれません。これで解決できた人もかなりいるのです。人前で話すときも「緊張しない人のほうがおかしいだろう」と思えるような処方です。 ヤマト薬局