優勝

 何がどう繋がっているか分からないものだ。ただ間接的に繋がっている人が余りにも違いすぎているので、特段興味が増したわけでもない。世間は狭いものだとあらためて感じたことと、人脈などというものはこうして作られたりするものかと思ったりした。 見たこともないから正式な呼び名は知らないが、クイズの王様を決めるテレビ番組があるらしい。それで優勝した青年が、僕の漢方薬を飲んでくれている青年と仲間らしい。勿論その青年は全く知らないが、仲間である青年は時々帰省したときにやってくるから、いや中学生の頃から知っているから、彼よりもっと知的に恵まれている青年がいたら優勝しても不思議ではないなと思う。彼自身が岡山県でも一人合格するかどうかくらいの難関大学の難関学部に進んでいるのだから。  その優勝した青年が勉強だけに秀でているのなら、それこそ何ら興味を惹かないが、実は色々とエピソードがあって、それは消して悪いものではなく、そう言った一面も持ち合わせているんだと肯定的にとれるものなのだが、何処にでもいる青年と同じような、いやそれ以上に奔放な青春を楽しんでいると聞かされ安心した。およそ違う世界の人物のように見えて、人間やはり基本的なところは皆、同じなんだと思う。  逆も又真なりだ。学びの機会を逃したり与えられなかった人が、とてつもなく輝きを放つこともある。何に裏打ちされているのか分からないような人が輝く。これも又感動的で嬉しい。何ら違わないところと、何ら違うところを併せ持っているから、人はそれぞれが輝く。