桁違い

 たとえ少しの時間くらい常温に晒されても腐ったりしないだろう。たとえ安いエビが高級なエビに化けても分からずに食べているのだからほうっておいたらいいだけだ。たとえ御法度の裏街道を歩く人達にお金が回っても、庶民の財布には一向に響かない。それらによって何人の被害者がいるのだ。商品が腐ったという話は聞いたことがないし、高級ホテルで食事が出来る人なんて割合からしたら、微々たるものだし、御法度の裏街道に金が流れて誰が傷ついたのだろう。 朝から晩まで鬼の首をとったかのような報道が続くが、もっと大きな犯罪を意図的に隠しているように見えて仕方ない。被害を受けた人の数が桁違いに大きくて、被害のレベルも桁違いに大きいものをあたかも何でもなかったかのように報道し、巨悪を守っているとしか言いようがない。巨大スポンサーが今この瞬間も、国民、いや世界中の人間に健康被害を与えていても報道さえしない。 狡狂の電波を使い、やたら悪リンピックとはやし立てたのも同じ意図を感じる。薄気味の悪い時代だ。