罪作り

 「又明日、癌じゃ癌じゃと言ってくるわ」と息子が笑いながら言った。テレビで何かしら癌に関することが放映されたら決まって翌日から不安になった人達が病院にやってくるらしい。痛みがあったら癌が隠れていると言うような内容だったが息子はそんな時には「癌じゃない。単なる腰痛」と言う風な感じですますらしい。なんともさっぱりしているが、悪戯に不安を煽って、しなくてもいい検査をして、時にはそれが被爆をもたらすような検査だったりもするだろうから、不安に乗じて金儲けするよりはそのさっぱりの方がいい。 でもこのところのテレビの品のなさにはほとほと閉口する。スポンサーとグルなのだろうからまっとうな番組を作れるとは思えないが、せめて利益誘導見え見えのものだけは公共の電波に乗せないで欲しい。「罪作り」この言葉が一番彼らには相応しい。悪意は持っていないと嘗ては思っていたが、今は悪意の塊だと思っている。法律で罰せられないことをいいことにやりたい放題だ。もっともいとも簡単に法律を無視し、被爆も廃棄もやりたい放題の政府だから、この国から秩序は早晩なくなる。良心も放射能もだだ漏れだ。