道理

 いよいよ明日から市民病院の処方箋を町民が持って来出す。この話があった2ヶ月前には若干の不安があったが、今は準備を整えて不安はなくなった。もっとも僕の出番は全くないから僕が心配しても仕方ないのだが、新しく器機や薬を仕入れて整えたから若夫婦の経験を生かすだけだ。二人とも大きな調剤薬局に勤めて修行してきているから、慣れた仕事でもあるのだろうが、二人のモチベーションが持続してくれることを祈る。いい患者に巡り会えるといいなと老婆心ばかり働かせている。  ところで今日初めて、妻の姪に来て貰った。僕が乞うてきて貰ったのだがその狙いに狂いはないと思う。僕の薬局は全く演技をしないところだから、地のままで不快感を与えない人でないといけない。そう言った意味で彼女は打って付けだと思う。どんな演技も彼女が醸し出している雰囲気には勝てないだろう。 病院の治療と漢方薬治療が混在するのが明日からの僕の薬局の光景になるのだろうが、どちらの力を借りてでもいいから牛窓町民が少しだけ元気になってくれればいい。病気は治して貰うものではなく、自らが治すもの、そんな簡単な道理に気づいてもらえればいいなと思っている。