傾向

うつ病患者の多くは身体症状を訴える。しかし、この身体症状がうつ病によって発現するのか、それとも身体症状のためにうつ病を発症するのか、ほとんどわかっていない。Bohman氏らは15年にわたる調査により、うつと身体症状の関係を明らかにし、うつ病の発症の危険因子を検討した。主な結果は以下のとおり。 ・青年期うつ病患者における身体症状合併数から、段階的な方法により成人期メンタルヘルス上のアウトカムが予測された。・5つ以上の身体症状を合併した青年期うつ病患者の1/4において、その後の転帰は、うつ病の再発68%、パニック障害44%、慢性うつ病30%、身体表現性障害26%、双極性障害22%、自殺企図16%、精神病性障害8% であった。・腹痛がうつ病、不安の強力で独立した危険因子であった。」

 かえって僕みたいな専門家でない方がこの様な傾向を見抜くのには適しているのかもしれない。もう随分前にこんなことは気がついていた。難しいことは分からないが、多くの人とまるで雑談のように会話をしているから、傾向というようなものはとても良く分かる。個性の数だけ病気は・・・ナイ。人間同じようなものだ。同じ不快症状を訴えていたら、同じような病気で苦しんでいる。上記の論文は、腹痛を訴えていた人が将来うつ病になりやすいって研究成果なのだろうが、何となくそれは分かる。本当にお腹が悪いのではなく、お腹を通して心の不調を訴えていると思われるケースがとても多かったのだ。どう見ても僕より元気、いや僕の数倍元気なような人が体調不良を訴えれば、何かあると思う方が自然だ。僕を知っている人は皆さん分かると思うがまるで権威なんかナイから、正直になにでも話してくれる。だからその人達をおとしめた多くの原因に行き着ける。そうなればしめたものだ。漢方薬のハーブ効果がとても出やすい。難しいトラブルに難しい顔と難しい薬で立ち向かったら、当人が難しくなって混乱してしまう。個性を病気にしてしまえばみんな病人だ。お腹が痛いと言い始めた頃にお世話できれば、青春を無駄に過ごすことはなくなる。  僕にも同じように後悔すべき数年があった。あれさえなければ今頃は第二の福山雅治で売り出していたのに。第三の福山雅治も、第三の綾瀬はるかも作りたくない。