着払い

 世の中には理にかなったことをする人がいるものだ。政治家や学者、企業家などに見習わせてやりたい。  福島市内で採取されたとみられる放射性物質を含む土壌がダンボール箱に入れられ今月、2度環境省に送りつけられ、中にはビニール袋入りの土と「福島市の自宅で採取した土で、環境省で保管、処分してほしい」という趣旨の手紙が添えられ、送り主の記載もあったらしい。  これは小出先生が常に言っていることだ。福島の原発から飛んで出たものは、元々東電のものだから東電に返すのが正しい。その上に先生は東電を罰したいとも言っている。遠く離れたこの地で出来ることは少ないが、当事者だったら誰でもがこの2つを行動に移すことが出来ると思いながら、いつも先生の話を聞いていたが、ついにある男性がやったらしい。ちゃんと送り主の名前も書いてあるらしいから、単なる義憤ではなく冷静に道理を考えた行動だと思う。出来れば環境省だけでなく、本来の持ち主の東電にも送り返して欲しい。あれだけ出来そうもない除染を繰り返し口にしているのだから、住民は国に協力して着払いで根こそぎ送り返したらいい。そうすれば国の期待通り福島は綺麗になり復活する。  後者も、どこかの医療機関が損害賠償の裁判を起こすらしいが、損害賠償だけでなく責任も問うて欲しい。パン一つ盗んでも捕まり名前を暴露され制裁されるのに、未だあの巨悪で何も問われない不公平にどうしてみんな耐えているのだろうか。善悪が人々の中で混乱する。力を持っている人達の都合の良さに、どうして庶民が命を削られてまで耐えているのだろう。