助言

 何々すべしと言う助言は僕には出来ません。貴女が自分を一番よく理解しているなら、貴女が下す判断が一番正しいし、それ以外の判断に貴女が適応することで苦しいなら、その道は閉ざすべきです。中には「馬鹿にされたりいじられたり」して、自分の立ち位置を低く保つことが出来てとても楽な人もいます。もし貴女が上司や同僚の言葉を額面通りに受け取って「しょっちゅう泣いています」では、いずれ涙では防げない心と身体の傷みに変わってきます。そうするとその先に病気も見えてきてしまうのです。自尊心が明らかに傷ついているのですから。  貴女の住む街は関西圏ですが、文化も又関西圏なのでしょうか。僕らに伝わってくる関西の文化は、基本的にはボケとつっこみで成り立っているように見えます。もし貴女がボケ役をすることが得てていないのなら、又負担に感じるなら本来的につっこみのタイプなのでしょうか。いやいや、つっこみはもっと苦手なように見えます。あるいはひょっとしたら関西にして関西にあらずなのでしょうか。関西以外なら、ボケとつっこみに分かれる必要がないのですから、身に覚えのない違和感や不快感に日々悩まされてしまうでしょう。貴女にお会いした時とても穏やかな印象を僕は持ちましたが、どちらかというとあの上品さは東京の女性に近いのかもしれませんね。東京の(東京的な)女性はなかなか関西の冗談について行くのは難しいみたいですよ。岡山の女性でも不快に思う人は多いのですから。  毎日悔しい思いをして、仕事で見返そうと頑張る姿は痛々しいです。仕事で見返したら何を得るのでしょうね。又言われ泣き羨望や嫉妬で不快な経験をするかもしれませんよ。僕は誰よりも低くなく、誰よりも高くない自分を求めています。それを貫くのは簡単なようで難しいし、難しそうで意外と出来るものなのです。誰よりも低くなく・・・は他者を尊敬しないと言うことではありません。どちらかというと僕は尊敬し過ぎくらい尊敬するのです。誰もが自分が持っていない才能を持っていますから、それを見出して心から単純にすごいと思ってしまうのです。そんな誰にも見つけることが出来るすごいものなら僕自身にもあるはずです。僕だけに備わっていないと言うことは考えられません。だから僕も他の人も同じ、みんな同じって考えが底流にあるのです。  僕はわざわざ訪ねてきてくれた貴女と過ごした薬局での数時間で心を洗われました。貴女の上司や同僚もきっと同じなのでしょうね。恐らく人には言えない苦痛を日常生活のどの部分かで抱えていて、耐えきれなくなったものを貴女にぶつけているのでしょうね。不器用だから誰かに助けてと言えばすむことを、形を変えて訴えているのでしょうね。 「言い返せない」貴女は、言い返さない貴女と別人でしょうか。どちらも貴女自身のような気がします。 ヤマト薬局