順位

 この順位には呆れるが、さもありなんなんて気もする。確かにこの僕だって岡山県を代表するもののほとんどを知らないのだから「地元愛」なんてあるわけがない。県の鳥、県の花、県の何々・・・ほとんどのものを知らない。さすがに薬局の更新の許可証をもらうから県知事の名前くらいは知っているが、それも正確かどうかは分からない。全国44位はブービー賞ものだが山口県も健闘している、41位だから。おおむね中国地方は郷土愛にうすい傾向があるみたいだ。  でも悲観することはない、県民性のイメージでは「理屈っぽい」で5位、「損得勘定を優先する」で全国8位なのだから、相当なものだ。上位にランクされている。この2つだけでも他県の人は敬遠してしまうのではないか。理屈っぽくて損得が行動の規範だったら、相手はたまったものではない。でもさすがに言い当てていて、そんな人一杯いる。僕が属する薬剤師会なんてその典型ではないか。何十年、代議委員として出席しているが、ついぞ本気で患者さんのための議論なんてしたことがない。全部自分たちの利益のためだ。論法として患者のためと言いながら所詮経済的な要求に帰結する。  岡山県に愛着を感じるものが「気候がよい」だから、言い換えたらぬるま湯に浸かっているとも言える。温暖な気候で災害が少ないから淡泊だと、それこそ少年の頃聞かされた県民性が未だ残っている。最近の気候変動でそうは言われなくなったが、やはり北日本、裏日本の気象の荒さには勝てないだろう。  ところで裏日本の島根県は「家庭や家族を大切にする」が3位「無駄遣いしない」「協調性がある」「まじめ」「几帳面」の4項目で5位「世話好き」で6位と言うイメージランキングだからどんな所だろうかと思う。島根県の薬剤師会なら「自分を捨てて患者のために」などと話し合っているのだろうか。随分と昔、お嫁さんをもらうなら山陰の女性と教えてくれた薬のセールスがいる。本人はそれを実行して幸せ一杯だった。数年後風の便りで離婚したと聞いたが、山陰地方の言い伝えを彼は知らなかったのだろう。お婿さんをもらうなら山陽以外の男。