インフルエンザ

 イギリスの研究で、インフルエンザの予防は手洗い、うがい、衣服の替えに勝るものは無いという結論が出たらしい。高価な予防薬よりも原始的な古来言われている常識のほうが効果があるらしい。示唆に富んだ研究で、何となく分かるような気がする。あまり科学が発達して不自然を普及させない方がいいと思う。何でもかんでも予防して先進国を巨大なビニールハウスにしないで欲しい。冬になれば寒くてあかぎれ、夏になれば暑くてあせもを出す。そんな自然の呼吸に逆らうこともないだろう。圧倒的な弱者以外は、あまり商業主義で洗脳しない方がいいと思う。ちなみに2年前だったと思うが、うがいはうがい薬でするより塩水かお茶でした方がよいと言う研究結果を京大の先生が発表していた。口の中には一杯雑菌が住んでいて、うがい薬で根こそぎ殺菌するのは、体の中の自然な細菌バランスを壊して余計弱くなると言うものだった。これも僕はなるほどなあと思った。恐らく医学だけでなく、農業、漁業、林業、いやいや、社会一般で同じことが言えるのではないか。気の合う優しい人達だけの中で暮らして行ければそれはそれで幸せかもしれないが、ハウスの中で育った花のように、冷気に触っただけでしおれてしまうかもしれない。薬局の前のコンクリートを破って生えている雑草は、茶色く枯れ始めているが、春には又すっかり緑で装う。この生命力のすばらしさ。抜く気にはなれない。