時々、今日もそうなのだが、過敏性腸症候群の人は、いったいどのように治っていくのですかと質問を受けることがある。多いに関心があるだろうが、僕にも分からない。はい、今日から治りましたというような割りきれる症状ではないので、ケースバイケースだとしか答え様がない。このトラブルに公式がないというのはいやというほど感じている。これで皆が治るなんて処方に今だお目にかかったこともないし、成功体験も普遍性を持たない。一つづつ個別対応が僕の印象だ。症状も薬も治り方も一人一人異なる。だから画期的な薬が出来ないのだろう。一斉風靡しそうな薬もすぐに消えてしまう。  今日メールで幾人かが報告をしてくれているが、その中の3人のメールの一部を紹介する。偶然3人とも僕は会って、沢山話をしているから、プライバシーを侵害しない範囲の引用を許してね。貴女方と同じように苦しんでいる人がきっと一杯いるから、その人達に若干の参考になればいいと許してね。貴女方がやっと辿り着いたところまでまだまだの人も多いだろうから。お礼に今度泊まりに来た時は、牛窓ホテルのランチをご馳走するからね(3人ともあたかも僕の次女軍団と言うような存在だ。)

A)・・・・・日によって違いますが午前中の2,3時間はおならを気にすることなく過ごせます。その後は、徐々にでてしまうのですが・・・。前にもメールで書いたと思いますが仕事に行くのが余り嫌ではなくなったので少し前進してるかなと思っています。

B) 昨日、ホームヘルパー2級の講習に行ってきました。9時から17時までの長い時間でしたが、最後までちゃんと授業に出ることができました。あぶない場面もありましたが、前の自分から考えるとかなりの進歩だと思います!! 本当にありがとうございます(>u<)* また来週薬局に伺いますので、よろしくお願い致します

C)今日、ATMでお金を下ろしていたら、途中まで人が後ろにいたのに全く気づきませんでした。自分が周りのことに、あまりに鈍くなっていたので、笑ってしまいました。なんだか治る過程が分かってきたような気がします(^^)このまま過敏のことを考える時間がなくなっていけば、今日のように自然に忘れ ていくのかな、と、ふっと思いました。当然学校が始まると、また戻ってしまうのではないかという不安もあるので、まだ心配は多いですが、意識が「私も本当に治るの?」から「あ、こうやって治っていくんだ」に変わりました。今日のようなことが、これから増えていけばいいな、と思います。

つい最近きた長女軍団は、とても知性的で落ちついた雰囲気だったが、今日の次女軍団は若くて随分幼い感じを残している人達だ。能力も人格も申し分ないのに、自分で縛った鎖を解けないでいた。呪縛から逃れられたらどのくらい人に大切にされるだろうと思える人ばかりだ。3人ともやっと光が見えてきた。その光のほんの少しを今日は分けてあげてね。