美容院

健康に恵まれている人からしたら、ほんの些細なことかもしれないが、今日喜びの電話をもらった。30代の女性がなんと10年ぶりに美容院に行って髪を切ってもらったらしい。彼女にとっては快挙なのだ。数日前美容院の前まで行きながら、中に入る事が出来ずにすごすごと帰り、その時は落胆の電話をしてきた。今日は違っていた。受話器を持った瞬間大きな笑い声が聞こえてきたから。ついに扉をあけ中に入ったのだ。あれだけ敷居が高いところだったのに、入ってみれば意外と動揺は少なかったらしい。次の目標はと尋ねたら、公共の乗り物に乗ることらしい。都会の人だから、電車、バス、地下鉄、何でも試すことは出来る。うってつけの環境なのだから、出来るだけ早く挑戦して、出来ないことを抹消して欲しいと伝えた。ゆっくりだが、チャクチャクと、改善の階段を登っている。  同じような経験をしている人はとても多い。美容院とか歯医者はけっこう過敏性腸症候群の人にとっては高いハードルなのだ。これは1つの大きな通過点なのだ。これを越せたら後は早いかもしれない。過敏性腸症候群は、一人では治せない。一人で戦うとあり地獄に入っていってしまう。客観的な判断を仰ぎながら、周りの人を巻き込んで治していくのがよい。正しい判断なんて、実社会でもしばしば下せないのだから。まして健康みたいに命に関わることをや。