同情

 戦争が好きで好きでかなわない国の大学で、一人の男が銃を乱射して33人を殺した。その国のサルみたいな顔をした大統領がテレビで遺憾の意を表わしていた。イラクを始め世界中であれだけ人を殺している男が、自国でわずか33人が死んだだけで、わざわざテレビに出て声明を発表する。見え透いた演出に吐き気を催す。  そのサルにしっぽを振りつづけるこの国の年寄り達は、この国の若者が飢えるより、その国の商売人が栄える方が嬉しいらしい。黄色の顔をした年寄りが、白い皮膚をした人間になりたがっている。  そんな年寄りに反旗を翻せられないこの国の若者に同情する。インターネットカフェの椅子で寝る為にこの世に生まれてきたのか、公園のテントの中で寝る為に生まれてきたのか。飢える為に生まれてきたのか。自ら命をたつために生まれてきたのか。部屋から1歩も出ないために生まれてきたのか。