薬の量を決める為に、一応年令を尋ねた時、初めて中学生だと分かった。身長は僕くらいあり、色白だけど足の筋肉なんかすばらしいものがあった。それよりもまして受け答えがとてもハッキリしていて、礼儀正しかった。  彼女は、県内でもトップクラスのスポーツ学校に通っている。目的を持った子の輝きはまぶしいくらいだ。スポーツは勿論、勉強、芸術、ボランティア、あらゆるジャンルで輝く子供達がいる。努力の数だけ輝きが増す。  その子達を導いた大人が周りにはいる。それは親だろうし、専門家だろうし、地域のボランティアかもしれない。強い意識が働いたのか、縁が取り持ったのか分からないが、導かれる星に出会った子は幸せだ。  ところが星がいつも天空で輝いているとは限らない。時には、不幸にも地に落ちた星に道びかれる子供達がいる。その子らを救うのも又星なのだが、満月一つで姿を消す星たちに限界は勿論ある。