活性酸素

辛いだろうな、辛いだろうな。まるで40年前の僕自身ではないか。君の辛さはもう40年前に味わった人間がいて、でもそいつは辛かったけれど決して不幸ではなかったよ。世間並の希望を持ってそれなりの努力をしたかっただけなんだ。終わってみれば、人生そんなに際立って運のいいやつもいないし、運の悪いやつも少ないことが分かった。こんなことなら、りきんで勉強なんかしなければよかった。青春ドラマに出てくるような友情などを振りかざして夏の太陽の下で活性酸素を無限に浴びていればよかった。 100回投げかけた言葉にこだまは帰ってこない。僕は屈辱の中で溺れかけている。僕を頼ってくれた君を助けることが、溺れている自身を助けることになるだろう。性質の悪い青春と言う名の自意識過剰時代を僕と共に克服して欲しい。