何の冗談なんだと思った人は多かったのではないか。僕ら世代だと外国でしばしばそのようなことが行われていたことはニュースで知っているが、若い人にとっては初耳の人も多かったのではないか。
軍が国を乗っ取ったのかと思ったら、顎張りメッセみたいな大統領が自分で発動したみたいで、その数時間後には呆気なくこけていた。
今の豊かな韓国で、自由な韓国で、行動を制限されることがどれだけ苦痛なのか、あの顎張りメッセは気が付かなかったのか。僕の乏しい知識では、彼は検事総長上がりだと思うが、何でも自由になると在任中から錯覚していたのだろうか。彼の判断が安っぽい正義感の表れみたいに思えないのは、彼の最近の支持率が20%を割っているみたいで、殆ど国民に支持されていないからだ。
単なる護身が今回の真実だろう。この数年で、世界の多くの国で指導者が退陣を強いられた。退場を宣告する国民の知的レベルが上がったのならいいが、その逆も結構多い。政治は汚さの象徴のようなものだったが、今や日常がそれに追いついて追い越そうとしている。そういった意味では、顎張りメッセは久々のヒーローだ。