トラウマ

 何処からそうなったのか忘れたが、話題がトラウマの話になった。健康的で何の悩みもないように見えるその青年は、かつて海がトラウマだったと言った。
 話の流れからして、そうか金槌なのかで済んでしまいそうだったが、実際は違った。むしろ泳ぎが得意な少年だったらしい。それなのになぜ。
 その答えは彼が沖縄出身だったことにある。本土の人間にはわかるはずがない。まさかクラゲに刺されただけで痙攣して動けなくなり、入院の羽目になるなんて。
 彼が幼い時に、お父さんと妹2人の4人で泳いでいた時に、お父さんがクラゲを見つけた。そのクラゲに刺されると痙攣したりするらしいから恐ろしい。彼は病院に運ばれ入院を余儀なくされたらしい。クラゲで入院は本土では聞いたことがない。
 彼がクラゲに刺された海は、これまた初耳だが、クラゲ除けネットをしていないところだったらしい。サメ除けならわかるがクラゲ除けは聞いたことがない。ネットがいるくらい、サメに襲われるくらい危険と言うことだろう。
 お父さんが遊泳中にクラゲに気が付いて、男性には泳いでおがに上がるように言い、妹は音さんが抱えて海から上がったらしい。ところがそのおがにクラゲが集まっていて丁度その中を上がって行ったそうだ。触手が2メートル近くあると言われているから、意識的に距離を取っても、2メートルは子供には想定外だったろう。
 彼がそのトラウマを克服できたのは、すっかり青年になってからのことらしい。行く気もしなかった、いやいやついて行った石垣島で海を見た時に、海底までがくっきりと見えて、恐怖感がその余りにも済んだ海に駆逐されたらしい。それ以来再び海の虜になっているらしい。
 「そんなクラゲ本土にもいるのかなあ?」と素朴な質問をしてみた。「さすがにハブクラゲはいないんじゃないですかね」と確証は持てなそうな返事だったが、その答えですべてが結びつく。まさに「ハブ」級の毒を持ったクラゲと言うことで、ハブの名前を冠しているのだ。
 エイサーの動画を毎日のように見ていた頃があるが、憧れのエイサーの地もさすがに海も陸ともなると「げに恐ろしや」

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