居心地

 東芝は11月25日、血液中のマイクロRNAを使ったがん検出技術を開発したと発表した。同社によると、独自のマイクロRNA検出技術を使った健康診断などの血液検査により、生存率の高いStage 0の段階でがんの有無を識別することが期待できるという。
このほど膵臓がんや乳がんなど13種類のがん患者と健常者について、独自の電気化学的なマイクロRNA検出技術を活用し、2時間以内に99%の精度で網羅的に識別することに成功した。この中には、Stage 0の検体も含まれていたという。本研究により、13がん種いずれかのがんの有無について、簡便かつ高精度に検出するスクリーニング検査の実現が期待される。独自のマイクロRNAチップと専用の小型検査装置を用いることで、検査時間を2時間以内に短縮し、即日検査も可能になるという。

 ある日病院にかかり、血液を抜かれて2時間後に医師に呼ばれてガンの宣告を受ける。いやガンでないと安心させられる。苦痛な検査をしなくても98%の精度で分かるのだからこんなに便利なことはない。ついにここまで医学は、科学は進歩したのかと感慨深い。これなら言ってみればほとんどの人が検査してもらいたくなるのではないだろうか。ステージ0で見つかったときの治療の方法があるのかどうか知らないが、いわゆる「手遅れ」はなくなる

 これで恐らくガンで亡くなる人を減らすことができる。それでは人は何で亡くなるのだろう。なかなか勝負がつかずに生きながらえる人が増える。今でさえどこに行っても老人だらけで、若者の中に紛れ込むような居心地の悪さはないが、生物学的、自然不自然の問題として考えてみたらどうなのかと思ってしまう。