三部作

 今日も雨がテーマで、3日連続になる。こういうのを出版の世界では「三愚作」と言う。  今日は雨が降ることがテーマでなく、雨が降らないことがテーマ。ただし会話は台風の前日、備前市から漢方薬を取りに来た男性とのものだから台風関連であることには違いない。  備前市は、牛窓町の東隣で、その向こうはもう兵庫県だ。赤穂市と言うかの討ち入りで有名な街と接している。だから備前市の人は一般的に岡山市ではなく赤穂市に出る。峠を1つ越えれば赤穂市らしいから、便利だ。そこから牛窓に来てくれるのはかなりの労力だ。ところが、寒河と言う地区の人がやたら来てくれる。理由は簡単だ。馬が合うのだ。恐らくそこも漁師町ではないか。初対面から屈託の無い、垣根のない会話が交わされる。一見とっつきにくい風貌も、口を開けば笑顔がこぼれ、不器用な優しさがこぼれる。そうした雰囲気が好きな僕だから、彼らには物怖じしない。下手にへりくだらないから彼らも心地いいのだろう。  彼はそんな備前市に大阪から仕事でやってきた。そして奥さんと知り合い、奥さんの実家がある備前市で暮らし始めた。年齢から言うと20年は備前市で暮らしているのではないか。そんな彼と台風のことで話をしていて「備前市は、いや岡山県は本当に雨が少ないです。私は大阪出身なんですけど、全然比べ物にならないくらい少ないです。さすが晴れの国ですね、びっくりです」と言った。僕の認識では、大阪も同じ瀬戸内海に面しているから条件は同じようなものだと思っていたが、彼に言わせれば全然降水量は違うらしい。「広島は雨が多いでしょう。九州と四国の間を雲が上がってくるのでしょうね、大阪は四国と紀伊半島の間を雨雲が上がってくるんです。岡山は四国に守られて雲の通り道がないですもんね」と、自分の考えか常識か分からないが、随分と説得力のある答えだった。なるほど、広島は僕らも分かっていたが、大阪も同じ構図なのだ。岡山より雨が多くて当たり前だ。そうしてみると晴れの国岡山ははったりではないのだ。  びっくりするほど雨が少ない県。それでも水不足で困ったことがない。遠く中国山地から豊かな河が流れているからだろうか。3つある河川のどれも一級河川で、水量が減ったのを見たことがない。そこが対岸の香川県と違うのだろう。和太鼓でお世話になる香川県には悪いが、岡山県は天気が良くて水が不足しない。灌漑用の水は十分供給されるからそれで野菜はよく育つ。給水制限も経験がない。岡山県人が災害が少ないから一致団結が苦手といわれるが、何となく頷ける。一緒に何かに立ち向かうという理由がないのだ。せめてアホノミクスの加計、森友隠しくらいには鉄槌を食わせる気概くらい持っていて欲しい。そして一致団結して、心の汚いアホノミクスを引きずり落として欲しい。

https://news.yahoo.co.jp/feature/741・・・・・・・・・・・是非見てください