時速

 昨日、香川県の高速道路を利用して帰っているときに2度、危険を回避した。一度はなかなか本線に入れなかったこと。譲ってくれるのかくれないのか分からずに、速度を上げたり下げたりして、結局は先に行ってもらって入れたのだが、合流する道路にほとんど残りはなかった。合流する車に安全に入ってもらう習慣があったら、あんなにスピードを上げたり落としたりはしなかっただろう。  もう一つのケースは、ごく普通に80kmくらいで走っていたところ、追い越し車線を追い越してきた車が、急に僕の車の前に割り込んできた。思わず僕はブレーキを踏んだが、高速道路で慌ててブレーキを踏んだ記憶はない。踏み込みすぎると怖いから、軽くしか踏めないが、僕を追い越し目の前にハンドルを切った車は、軽の商業用のバンで、良くこんな車で僕の車を追い越せれるものと驚きだった。その車から、なんとなく老人の運転ではないかと思ってヒヤッとした割には怒りは湧かなかったのだが、今日になってある人から香川県の運転マナーについて聞かされて、単なる運転の未熟ではなく、モラルの欠如だと知った。  その方だけの印象かと思ったが具体的な数字を挙げたくらいだから何かで発表されたものなのだろう。元香川県民の男性は「香川県の交通マナーは全国ワーストワン」と言っていた。実際に今大阪を走っているらしいが、あの大阪の人間のほうが親切で当然のように本線に入らせてくれると言っていた。慣れているのかなとも言っていたが、あの田舎の香川県でと僕自身は合点が行かなかった。ただ昨日の2人を見ていれば合点は行き過ぎるくらいいくが。  僕はフェリーで高松に渡るととても気持ちが落ち着く。県庁所在地なのに行きかう人の数は少なく、人にもまれる心配がない。おまけに絶対知り合いに会わない安心感で、本当に心が解放される。やはり昨日の経験で、行くならフェリーに限ると思った。赤字続きでフェリーの便数がかなり減ってしまったが、それでもフェリーの中で席に困るほどではない。4人テーブルを1人で独占も出来る。ひたすら前ばかり見ている車の運転に比べ、よほど心が洗われる。  今度の日曜日は、サンポート高松で和太鼓の演奏会だ。8人乗りの車でも5000円少々で往復できるのがありがたい。午前中は四国村、午後は和太鼓。どちらも初めてのかの国の女性達を選抜した。時速50kmで十分だ。