提言

 病院の処方箋を受けている身で言いにくいのだが・・・言う。言うだけでなくポップに書いてみんなの見えるところに置いている。現代医学から言えば逆賊だ。でもなんだか製薬会社の経済が医療の全てを誘導しているように見えるから、敢えて反発する。蜂の一刺しにもならないが、抵抗をしなければいけない時にはやはりしなければならない。言葉遊びかもしれないが「ならぬものはならぬ」日本人が長い間忘れてきたもの、そして苦手なものだ。  病院の薬を渡すテーブルに元気で長生きの方法としていくつか提言しているが、その中の一つとして「コレステロールは少し高めに、男性は250から260が長生き」と書いた。もう20年くらい前にある勉強会に出席していたときに演者から聞いた内容だ。当時どこかの医学部の教授だったように思うが、その後本などでその持論を展開している。いわば出来たての理論を当時聞かせてもらったことになる。  ことある毎にコレステロール値も血糖値も、なんでもが基準が下がってくる。下がれば当然患者が増える。昨日まで正常と言われていたのに、今日から病人にだってなりうる。いわば正常値が病人作り機になってしまう。自然な老いを認めずに意地でも病人にして過剰な治療を施し、経済行為の対象として、いつまでも死なせない環境が整備されているような気がしてならない。いわば順調に老いることを懸命に阻止しているのが今の医療制度だ。