評価

 昨日もらったFAXにも、今日もらったFAXにも「こんな私に・・・」と言うくだりがあった。こんな私などと言う表現を使われると、どんな私だろうと思ってしまうが、実は素晴らしい人なのだ。勿論評価は肩書き等でしているのではない。ただひたすら人となりだ。基本的に凄く明るくて、なんと言っても笑顔が自然ですこぶるよい。なのに「こんな私に・・・」なんて謙遜されると、ますます評価が上がる。  以前にも登場したと思うが、「お陰様で・・・」という言葉が頻繁に、まるで接頭語のように出てくる女性がいる。今ではほとんど、伯父と姪みたいな乗りで会話しているが、その女性も会話だけで相手を幸せにしてくれる。ほとんど要件しか伝えないような僕には珍しい話し相手で、ほんの一時の解放感に浸れる。  こうした人達に触れると、その種の才能を先天的に授かっているのか、あるいは母親などの力で後天的に与えられているのか知りたくなる。とってつけたような言葉が行き交う昨今、自然さ故に一際目立つ。  この二人までは行かないけれど、この国でも多くの人が善良に暮らしている。そうした多くの「こんな私に」をほんの少数の「どんな奴」が踏みにじっている。まるで風景でしかないように人権を踏みにじり欲望を極める。謙遜を知らない奴らに何を委ねようと言うのか。巻き添えだけは御免だ。