君子

 分からない、分からない、スワヒリ語よりも分からない。 あることを登録するのに、フェイスブックツイッターを経由しないといけないと言う条件があって、漢方の問屋の専務さんにやってもらった。僕は彼の後ろから肩越しにその操作を眺めていただけなのだが、その操作自体もさっぱり分からなかった。そしてもっと分からなかったことがある。登録が出来ましたよと言われて眺めた画面に、何人かの小さなスナップ写真みたいなのがあって、その下に名前が載っていたのだが、なんとその中の何人かの人に僕が漢方薬を送っていたのだ。そしてその操作をしてくれた専務も含まれているし、驚くことに息子までが載っていた。  ある目的のためにフェイスブックに登録しただけだから、僕はその機能を使うつもりはない。そして何よりもその機能自体を知らない。だから突然僕が知っている人達が画面に沢山出てきても困るのだ。何をどうすればいいのか分からない。各々の人には漢方薬が切れると連絡を取り合っているからそれ以外の連絡手段は必要ない。そして何よりも何故700人の中の何人かがあの画面に現れたのだろう。 毎日、皆さんに対しての返信やこのブログも含めていくつかの文章を書いているから、これ以上書く機会を増やしたくない。用事があったら直接本人宛の文章を書くし電話もする。ひょっとしたら一つの文章が画面に登場した人全員に飛ぶのだろうか。でもそれだとツイッターというのではないかとか、要はさっぱり分からないのだ。出鱈目に操作して何かの情報が漏れてもいけないし、登場人物に迷惑をかけてもいけないしなどと考えていたら恐ろしくなった。今度専務が来てくれる日になにか手を打とうと思っているが、それまで火傷しないようにしておかなければならない。君子ではないが危うきには近寄らないようにしよう。