不謹慎

 こんなことを言うと不謹慎かも知れないが、ある程度体力がある人は新型インフルエンザにかかって自然治癒しておいた方がいいのではないかと思い始めた。報道される内容を聞いているとそんなに激烈な症状が出るようにもない。胃腸風邪に高熱と関節痛が併発するようなものだ。熱も40度に迫るようなものではないらしい。だから、この程度の症状ですむ間に罹患してある程度免疫を獲得しておいた方がいいのではないかと思う。もっとも、免疫が落ちている人達にその様な冒険は出来ないから、元気な人に限っての話だ。ヨーロッパの人達が意外と無防備なのは、風邪など自分で治すという風習があるからだと思う。例えばタミフルなどの薬の力を借りて治して果たして免疫が獲得されるのだろうか。素人考えだが、やはり自分の免疫を総動員してやっつけたものでないと、免疫は獲得できないのではないかと思う。これから次々と発生してくるウイルス疾患に、個別のワクチンが用意されるとは限らない。人が強くなることが一番なのだ。  運よくか、逆に不運か、心のウイルスに罹患したことがない人、あるいはタミフルみたいに真の解決を避けれた人がいざ新型の心のウイルスに罹患したとき、不幸の免疫を獲得していないことが大きな障壁となってはい上がれなくなる。同じ穴に落ちても、はい上がるはしごはなかなか地上にまで届かない。いくつかの小さな不幸を経験している人は地上に出るのが早い。健康で美しくのキャッチフレーズは、健康も美しさも奪う。不健康で不揃いこそ人間そのもののような気がするこの頃だ。