図書館

 以前から一度行ってみたいと思っていた県立図書館に初めて行くことが出来た。その気になればいつでも行けるのだが、いつも優先順位が下の方だった。今日は2つの行事の間にぽっかりと空白の時間が出来たので、念願の(?)最新図書館を見ることが出来た。大きくて立派な建物だったので以前から気になっていた。そんなに読書好きでもないので、本より建物に惹かれていたと言った方が正確だろう。  巨大なドミノ倒しを思わせる書棚が延々と続いていた。どのくらい蔵書があるのか分からないが、ありすぎて結局は探せないのではと思った。本探しだけで疲れそうだったが、そこは良くしたもので、パソコンで探すことが出来るのだ。好きな作者を検索すると、140冊くらい関連の本のタイトルとその内容が表示された。そしてその本の在処が棚の番号で案内された。さすがに完成して間もない最新式の図書館だと感心した。 まま、   感心したのは設備だけではない。利用している人の多さだ。恐らく僕みたいな野次馬は紛れ込んでいなくて、純粋に本が好きな人ばかりだろう。館内至る所に設置された椅子やソファーに腰掛け真剣な眼差しをページに落としている。本好きの一種独特の雰囲気が身体全体から発せられている。どこが天井かと分からなくなるような高さにまで壁面のガラスが張られ、岡山城が広い庭園の向こうに見える。悲しいかな、僕は持参していた薬の本を読み、時にうつらうつらと居眠りをし、日曜日の午後を又一つ置き忘れた。