学校保健委員会

 学校保健委員会と言うのがあって、学校医、学校歯科医、学校薬剤師が出席する。他には学校の先生方、父兄の代表だ。生徒の健康と安全を話し合う会で、全国的に存在するのかどうかは知らない。毎年のことで、マンネリ化していて、何故その場所に僕がいるのかいつも疑問を持っている。  生徒の生活習慣のアンケートがまとめられていた。朝、食事を食べない子、自分で起きれない子。大便が毎日でない子。ゲームばかりする子。テレビを何時間も見る子。まさか意図されたものではないのだが、読んで行く内に、できの悪い母親像が作られる。僕はそれには反対だと意見を述べた。お金があり地位があり、何もかも揃っているところでは、子供に注ぐ財力は限りがない。その逆に、例えば、毎日夜遅くまで働かなければならないおうちや、早朝から出かけなければならないお家に子育ての規定はない。後者の方が圧倒的に多い。アンケートで決定的に欠けていたのは幸せ度だ。大切なことは幸せかどうかだ。物が溢れても愛がなければ幸せではない。逆に、物はなくても愛が溢れていれば幸せだ。そしてなによりも子供に、やる気、根気、元気が備わっているかどうか。そして不眠がないかどうかが大切だと言っておいた。精神的に病む事は睡眠時間とは関係なく、睡眠の質だ。それを確かめないと、子供たちの心の安全を守ることはできない。  そして最後に父兄の方にエールを送った。我が子に不満はいろいろあるかもしれないが、やはり子育てが一番楽しくて、充実出来る時期だ。皆さんは今まさに進行形なのだから、お子さんを大切に育てて欲しいと。僕などは子供と年に数分しか喋れない関係になっているのだから、寂しいものだと。