土手は 葬儀場と少年野球を分けていた 黒い花輪は亡くした肉体の重さを測り 白球を追いかける歓声を聞いていた 昼下がりの土手は 南に下る葬送の うなだれた季節を冬に戻してた 向こう岸に渡った男が一人 煙突から噴出される嗚咽の煙 渡るに渡れぬ朽ちた小船…
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