差別

 感覚的な捉え方しか出来ないが、非正規雇用がかなり増えているみたいだ。新聞か何かで数字を見たが、かなりの数だ。賃金が低いことも問題だが、社会的な保証を受けるにもハンディーではないか。現在の保証もさることながら、将来の保証もかなり制限されると思う。  そのことが問題な上に、そのことに疑問や怒りを感じない人が増えているのは、より問題だ。何百兆円と言う内部留保を溜め込んでいる日本の企業は、非正規雇用者の本来もらえるべき賃金を横取りしているようなものだ。あほな政治屋がそれを忠実に政策に反映している。  同じ同胞が、そんな憂き目に会っているのに、次はわが身と考えられないのがこの国の人間のめでたいところだ。沖縄の問題、九州の高速道路、原発の再開、岩国基地の騒音、TPP、オリンピック、全て「他所」で起きている困りごとなのだ。永久に自分のところでは起きないと思っている。ところがどっこい、加速度的に意図された災いは身近に迫っている。小さきもの、弱きもの、貧しきもの、少数者は居場所を奪われ、やがて従属しか生きていく方法がなくなり、やつらの思う壺に動かされる。現代の士農工商は着々と進んでいる。新たなる差別の始まりだ。