皮膚

 毎日ユーチューブで聞かせてくれる小出裕章先生の解説を今か今かと待っている人が増えてきている。マスコミ経由の情報を信じない力がもっと広まれば、情報を握っているオエライ奴らも好き勝手には出来ないだろうに。 小出先生の原発に反対する理由がスッキリしている。東京にはとても作れないような危険なものを、田舎に作るという差別が許せないらしいのだ。危険だけ田舎に押しつけて都会が果実を享受する構造に耐えれれないのだ。先生が何処の出身の人か知らないが、田舎の人間にはとても分かりやすい理屈だ。いや理屈どころかほとんど皮膚感覚でそれは理解できる。こと原子力に限らずありとあらゆる分野で同じ構造は綿々と受け継がれている。 この差別というのはどうも理性を超えて本能に近いような気がする。差別することが生き甲斐のような人もいるし、それを諸悪の根元のように感じ取る人もいる。差別する側が必ずしも悪意がない場合も多いように見える。頑張ることの結果としてそのような構造(差別する側)を全面的に受け入れている。悪意のない無邪気な差別と言う範疇もあるかもしれない。この悪意のない悪意ほど対処するに困難なものはない。いくら回りに不快感をばらまいていても本人にその気がないのだから気づきようがない。かえって確信犯よりもやっかいだ。そんな人には傍観を装うか退避しかない。同じ空間や時間を共有しないことしか解決の方法はない。  エライ奴らの態度や目つき話しぶりを見ていると、どうもこの種のタイプが多いように思えて仕方がない。だからこそ出世しているとも言える。これに対して心に錨を降ろしている人達はなかなか上手くは生きていけないだろう。小出先生のように才能には恵まれているが、上手く生きていくことを拒否したような器に僕達凡人はなることは出来ないが、肌で感じることが出来る持って生まれた感覚だけは大切にしたい。