宮島


 須磨の水族館とあまり入場料が違わないような気がした。言い換えると高いと思った。何故なら規模も違うし、魚の珍しさが圧倒的に違う。同じ瀬戸内海にあるから、近隣の魚を展示していると言われても、牛窓で幼い頃釣り上げていた魚が多い。お金を出してまで見るものではないように思えた。ただ、宮島で集めた客が流れていくからだろうか、客は意外と多かった。行くまでは、インターネットで調べた情報で勝手に「閑散」とした水族館を想像していた。このくらいのものなら田舎でも作ることが出来るのではないかと思ったが、二番煎じはいけない。
 広島に行くならお好み焼きだが、スケジュールの都合で宮島で昼食をとらなければならなかった。僕はあまり古めかしいところは嫌いだから、モダンな建物の「アナゴどんぶり」を食べた。昔ながらを売り物にしている門前町だが、一際垢抜けたカフェがあり、そこもアナゴどんぶりをやっていた。得てして観光地は立地に甘んじて、高くてまずいが、正にその店も高くて普通だった。僕の母が作ってくれていたものの方が数段美味しかった。
 さすがに僕も宮島を何回も訪れて、食傷気味だった。そこで今日はロープーエイに乗ってみた。ところがこのロープーエーは、やたら高い。5人で往復1万円近かったと思う。観光目的だから、財布の紐は緩むが、上がって降りたら1万円は高い。
 来年はなにやら10連休があるらしい。1日遊んだだけでこんなに出費が重なったのに、10日も同じような日が続いたらどうなるのだろう。貧乏人は遊べない。金持ちは人を働かしながら自分は休み、それでもお金は入ってくる。この不公平に耐える人が悲しい。