賄賂

 ニュースの原稿読みで人気を博した、いや物真似タレントに真似をしてもらって知名度を挙げたハーフの女性が、オリンピックのプレゼンで「お・も・て・な・し」ともったいぶって言ったのは、日本のお家芸であるおもてなしの精神を披露したのだろうが、実はそれが違っていたことが最近わかった。自国の事は皆贔屓目で見るから、悪いところに目が行かなくなるのが常だが、この国も決して清廉潔白ではない。この国どころか日本人も決して清廉潔白ではない。そもそも原発事故を完全にコントロール下においていると世紀の大嘘を吐いた人間を、掃除大臣にしているのだからそれだけでもレベルは分かる。それに輪をかけ、いかにも悪党にしか見えないアフリカのオリンピックの役員(陸連の役員?)に2億円くらい賄賂を送ったというのだから、汚い国の仲間に既に入っている。国民の金を勝手に賄賂として送ったのはどんな奴らか公にするべきだ。そいつらにも家族がいるはずだから、家族に恥ずかしくないのか問うべきだ。  金がうごめくから、政治屋どもは企業経営者様様で、オリンピックを呼んでくる。自然をどんなに破壊しようが、福島や熊本の復興に回せられる金を好き勝手に使おうが、終わった後に莫大な無駄な施設を残そうが、作るときに莫大な利益が転がり込むのだから問題にならない。要は今すぐ手に入る金、金なのだ。10年後の日本人がどれだけ困ろうが知ったことではない。今の自分の懐だけが大切なのだ。だからこの国はこうなった。  オリンピックを金で買う。こんな汚いことをする国だったのか、福島や熊本や、いずれ近いうちに必ず出来る巨大被災地の金を盗むがごとく自分達の懐を肥やす、そんな国だったのか。いいことだけは秘密保護法とやらで覆い隠し、旨い汁を吸う。庶民は哀れにも、そんな体制を支持し許す。おまけに飼いならされたアホコミから伝えられる真実はない。この国は放射能隠しと時を同じくして「表なし国家」になったのだ。