殺処分日本一

 殺処分日本一と聞いて、もう二度と香川県には行かないと決心した。だが、未練たらたらだった。
 そして今日、四国フェリーが廃止されて以来だから、2年ぶりに高松に行った。フェリーから眺める景色は、初めて乗ったときのように新鮮で、決心は10秒持続したが、11秒後に翻していてよかったとつくづく思った。それとマイナスイメージがついてしまった香川県の印象を覆してくれる出来事もあった。
 栗林公園内部の配置も少しだけわかるようになったから。限られた時間内での紅葉を楽しむコースを自分なりに考えていた。最後に紅葉の辺りを散策できるように計画し、順調にその近くまで来た時に、一人の女性がとても慌てだした。そして来た道を帰っていく。なんとなくハンドバックをなくしたと言うように手振り身振りで教えてくれた。あと30分で公園を後にしなければならない所でのまさかのリタイア。皆をせかして受付に行ってみた。すると、幸運にも誰かが拾い託けてくれていた。おそらく財布だけでなく身分証明書などが入っていて、外国人にはかなり貴重なものだったと思う。狼狽ぶりで単なるお金の問題ではないような気がしていた。さすが日本だと珍しい経験に自分の国の長所を再確認できたが、感動的だったのは、観光案内書のおばちゃんたちの親切ぶりだ。ハンドバッグが戻り喜んでいる外国人より、案内書のおばちゃんたちのほうが数段喜んでくれた。3人くらいが集まってきて、実務的な確認の後すぐに、お互い分からない言葉で喜びあっていた。そして短い時間だがアオザイ談議が始まった。
 3人ともさすがに僕よりは年下だと思うが、60歳を超えているような人もいた。こうした人たちをボランティアでなく正式に雇用している施設が、栗林公園には合っている。垢抜けた若い女性がいる必要はない。
 この騒動の中で、今まで以上に香川県が好きになった。殺処分のことも忘れてあげる。それどころか、僕が大金持ちだったら、高松港に面した当たりのマンションでも買って、週末はそちらで過ごしたいくらいの勢いだった。
 実際に余程の幸運がない限りそんなことはできないが、往復1500円くらいで、静かな県庁所在地で1日過ごせるのだから、再び香川県詣でを復活させたい。

 

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